鍼灸とは?現役鍼灸師が鍼灸についてを徹底解説

鍼灸について

・知り合いから鍼灸いいよって聞くけど実際どうなの?

・人に針を刺すなんて良くないんじゃない?

・肩こり腰痛には良さそうだけど・・・

なんて思われる方が多い鍼灸治療ですが、
あまり知られていないからこその怖さがありませんか?


実は、ファンも多く、メンテナンスには「はりきゅう」が一番という声も多いのです。
なぜなら、一人ひとりの身体を見て、その日のその人に一番適した治療をしています。

私は、現役の鍼灸師であり、現在は銀座の鍼灸院で日々治療を行なっています。
あるひとは、毎週のように治療に来たり、もっと早く鍼灸に出会いたかったなど、たくさんの声をいただいております。

この記事では、

・鍼灸治療のあれこれ
・どんな人が治療するの?
・鍼灸の効果と有効な疾患まとめました

の3本立てで、未知の鍼灸について徹底解説していきます!

鍼灸治療のあれこれ

鍼灸ってなんて読む?

漢字で書くと「鍼灸」これで「しんきゅう」とも「はりきゅう」とも読めます。
言葉は聞いたことがあっても、漢字で書くと読めない方も多いです。
漢字を見て、何だか怖そうと思うのも無理はないかもしれません笑
それでは、実際の鍼灸で使う道具についてお伝えします。

鍼ってどんなもの?

多く使われるものは、髪の毛ほどの太さで、柔らかく良くしなるものです。
現在の主流の鍼は、ディスポーザブルと言って”使い捨て”のものになります。
なので、100%と言っても過言ではないくらい、感染が起こる心配もありません。

お灸ってどんなもの?

モグサという、ヨモギを原料として加工したものを使う治療です。
三角形にして皮膚の上に乗せ、頂点にお線香を使って、点火します。
上から燃えて、皮膚に近づいたら消します。
治療方法によって種類や方法も異なります。

どんな治療?

ツボや筋肉に対して、鍼やお灸を使って刺激し、自然治癒力(もともと身体に備わっている自然に治ろうとする力)を引き出すというのが鍼灸独特の効果です。

東洋医学をベースにしていて、身体全体を見てバランスの崩れや弱っているところ、足りないところなどを判断し、それを整えていくことでさまざまな病気を治していきます。

例えば、同じ腰痛をかかえる人が2人いるとします。1人目は酷い冷え症で胃腸も弱い、2人目は暑がりで胃腸も丈夫な人では、同じ治療をするわけにはいきません。
東洋医学では、全体を診て複数の症状の関連性を探し、

一人ひとりに合った治療で根治を目指していきます

実際には、このほかにも幅広い症状で悩む方が来院されます。時には、西洋医学では治療の手立てがない難病の方も治療を受けられます。
今までの治療法で通用しない症状でお困りの方は、一度鍼灸を受けるという選択肢も良いと思います。

鍼灸は痛い?怖がりな私でも受けられる?

鍼灸は先程説明したように、髪の毛ほどの太さです。日本では、独自の痛みを感じにくい方法が使われていて、ほとんど痛みはありません。むしろ、気持ち良いと言う人も多くいます。

しかし、全員が痛くないかと言われるとそうではありません。
どうしても、人それぞれ感覚が違います。
例えば、辛いものが好きな人もいれば、苦手で全く口にしない人もいます。
そんな感じで、どうしても感覚だけは違ってきます。

一般的に鍼での痛みを感じるのは2箇所あります。

一つ目は、鍼が皮膚を破る時です
日本の鍼はとても繊細な技術で、できる限り痛みのないように工夫されています。
敏感な人には、より細い鍼を使ったり、刺さない鍼で治療することで解決できます。

二つ目は、鍼特有のズーンという「響き」というもの。
心地良いと感じたり、「響き」があってこそ効く感じがするという人もいます。
ただし、この「響き」が苦手という人もいます。通常、鍼を浅くしたりすることで響かないように調整することができます。

どんな人が治療するの?

鍼灸師は、「はり師」「きゅう師」国家資格や医師免許を有するものが行うことができます。

現在は免許を取得するために、厚生労働大臣か文部科学大臣が認めた養成施設で3年以上学び、一定水準の知識と技術を有する必要があります。

それでも、やはり対人の医療であり、診断や治療では直接手が触れることもあります。
興味はあるけどなかなか女性が1人で行くのは、勇気が出ないという方もいると思います。

確かに一昔前までは、男性の先生がほとんどでした。しかし最近では、女性の鍼灸師も増えているため、女性の鍼灸師がいる治療院に行くことも選択肢として覚えておきましょう。

鍼灸の効果と有効な疾患まとめました

実際の効果は?

・自然治癒力を最大限に引き出す

・血流の改善による、筋緊張の緩和やコリを改善

・自律神経を整え、身体の不調を調整

・免疫細胞に働きかけ、免疫を高める

・痛みを和らげる効果

などたくさんのメリットがあります。

どんな病気で鍼灸を受けたらいいの?

以下の疾患は、1979年にWHO(世界保健機関)が鍼灸の適応疾患として認めています。

神経系疾患

神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠・神経症・ノイローゼ・ヒステリー

運動器系疾患

関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・頚椎捻挫後遺症・五十肩・腱鞘炎・腰痛・外傷の後遺症(骨折、打撲、むちうち、捻挫)

循環器系疾患

心臓神経症・動脈硬化症・高血圧低血圧症・動悸・息切れ

呼吸器系疾患

気管支炎・喘息・風邪および予防

消化器系疾患

胃腸病(胃炎、消化不良、胃下垂、胃酸過多、下痢、便秘)・胆嚢炎・肝機能障害・肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾

代謝内分泌系疾患

バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血

生殖、泌尿器系疾患

膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎

婦人科系疾患

更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷え性・血の道・不妊

耳鼻咽喉科系疾患

中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう・咽喉頭炎・へんとう炎

眼科系疾患

眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい

小児科疾患

小児神経症(夜泣き、かんむし、夜驚、消化不良、偏食、食欲不振、不眠)・小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善

これを見るとわかる通り、実は、どんな症状でも基本的にはOK。

自覚している症状がなくても、養生として受ける方も多くいます。そのような方は、自覚していない悪いところを発見し治療します。意外と自分でわからなくても、私たち治療家が触ると悪いところがあるのです。そういったものを放置していると症状が出てきてしまうので、その前に治療して未病を治すのも鍼灸師の役目になります。

まとめ

鍼灸治療は、世界で注目されるようになってきた治療です。

針を刺すという、一見驚く治療方法です。しかしその実際は、身体の状態を把握した上で、信頼ある知識と技術を持った先生がやさしく鍼を打ちます。

幅広い症状に対応し、諦めかけた症状があればぜひ一度試して欲しいです。
ガラッと視点が変われば、何か紐解けるかもしれません。

今回の内容は、ざっと鍼灸とはなんなのかというのを書く形になりました。
それぞれ、さらに詳しい内容を書いていきますので、どうぞそちらも参考にしてください。

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